2003年の国Ⅰ官庁訪問日記「第4話」



2003年6月16日(月) 〜面接試験〜
二次試験の論文が失敗して、諦めモードに入っているのだが
「いや、まだ逆転できる可能性は0%じゃない!」
と、最後の望みにかけて背水の陣で面接会場へ。


会場は、経済産業省の別館だったような気がする。
一応、開始時間の30分前に到着したら、
すでに受験生と思わしき人がたくさんいる。
集合がかけられるまで、同じ受験生に声をかけて
適当に雑談してました。
いつも、他の受験生を見ると、みんな俺より数段頭良くて
人間が出来ているように見えるんだよなぁ。
何か俺、コンプレックスでもあるんだろうか?(笑)


なんだかんだで、俺の名前が呼ばれて面接部屋に入る。
結構広い部屋で、面接官は3人いた。
面接官1:「では、お名前と受験番号をどうぞ。」
    俺:「受験番号○○○○○○○の×××と申します。」
面接官3:「?!」
あれ?何か、面接官3の様子がおかしい。
ちょっとびっくりしてるみたいだぞ。
俺、何か変な事言ったかな?
面接官2:「では、国家公務員を志望する理由を教えてください。」
    俺:「すでに就職した僕の友達や先輩はメーカーにいて
       デジカメや携帯電話なんかを開発しています。
       僕の専門は情報工学なので、どっちかというと公務員よりは
       世の中を便利にするための物作りに従事する方が
       考え方としては素直かもしれません。
       ただ僕は、新しい物をつくるだけが
       社会への貢献ではないと思ってます。
       確かに物作りも大事なしごとだと思いますけど
       既存の物、日本の安全や財産を守るのも
       大事な仕事だと思うんです。
       そういう意味で自分は、大学で学んだ情報通信工学を
       ◎◎という側面で生かせればなぁと思っています。」
よっしゃ!つまらずに言えた!これでクリティカルヒットか?!
面接官1:「う〜ん……」
面接官2:「……」
面接官3:「ふ〜む……」
あれ?何かあんまり反応がないなぁ……。ひょっとしてヤバイのか?(泣)
ってな感じで、20分ぐらい面接官とのおしゃべりが続く。


そんなこんなで面接が終わって受験票を見てたら、重大な間違いに気づく。
「あっ!俺、自分の受験番号言い間違えてるじゃん?!」
そうか、だから面接官3はびっくりしてたのか!
やばい。背水の陣で臨んだ面接試験も、しょっぱなで大失敗とは……。(笑)
あかん、もう二次試験通らないかも……。
帰りの電車の中で、不安と今までの失敗が俺の心に重くのしかかる。
とりあえず3日後には、官庁訪問が始まる。
一応、官庁訪問しようかなとは思うけど
二次試験に通らずに、国Ⅰは夢で終わってしまうのか?
こうして、この日の夜も更けていくのであった。


→第5話〜官庁訪問1日目〜に続く!