高1長女だけ日本に…フィリピン人一家に「離別」判決



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う〜ん、これも一般人にとっては
裁判官の冷淡さがよく伝わる判決だよねぇ……。(笑)
まさに、「人情と法律の間に」って感じだよ。


この一家の構成は
お父さん(42)、お母さん(37)、長女(16)、長男(11)、二男(7)、三男(4)、
となっていて、現在6人で暮らしている。
1986年にお父さんは短期ビザで、お母さんは偽造パスポートで
日本に入国し、その後子供4人は日本で生まれたらしい。
しかしながらお父さんとお母さんは、
二人とも「不法滞在」を続けている事になる。


ちなみに話が少し横にずれるけど、
「不法滞在罪」っていうのには時効が存在しないらしいよ。
例えば「窃盗罪」の場合は、罪を犯してから(物を盗んだ時点から)
7年の月日が経てば時効が成立する。
だけど「不法滞在」の場合は、ある時点からカウントするんじゃなくて
日々不法滞在をしていると解釈するので、
永遠に時効がないんだって。


さてさて、話を元に戻そう。
判決の結果、高1の長女だけが日本に留まる事が許されて
(長女には永住権が与えられるって事なのかな?)
残りの家族5人には、強制退去が命じられたらしい。
この判決後に長女が記者会見で
「家族が離ればなれになるのはつらすぎる。
 家族全員が日本で暮らせるようにしてほしい。」
と涙ながらに語ったみたいだけど、
俺的には、裁判官の判決内容ってすごく妥当だと思う。
確かに、日本で生まれた子供達(長女だけじゃなく全員)の永住権は
議論する余地がかなりありそうだけど、
お父さんとお母さんの強制送還は、もっともなんじゃないかな?


義理人情を入れて考えると、
お父さんもお母さんも不法滞在者ではあるけれど
これだけ長く日本で生活しているという事は、
二人とも日本の生活に順応して、日本社会に受け入れられているって事だろう。
さらに二人は、不法滞在(不法入国)以外に
重大な犯罪を犯しているわけではないから
永住権を認めてもいいような気もしなくもない。
ただ、そんな事を言い出したらキリがなくなるのも事実で
「じゃあ、無事故無違反だけど
 運転免許持たずに20年も運転し続けた人は罪に問わなくて良いのか?」
ってな事にもなりかねないよな。


やはり国民が幸せに生活を送るためには
社会秩序を保つための「法律」が必要であり、
厳格な法律の運用(正しい司法判断)を将来に渡って維持するには
原理原則を貫くのが大事であって、
人情に流されて「特例」を頻発させるのはあってはいけないことだ
と、俺は思ってる。


ただ、俺も個人的にはこの家族に同情はするわけで、
今後どうなるのか心配である。
(今後、この判決を引っくり返すのは難しいだろうと思うけど……)