「ウェーブレット」とは何か?〜その①〜



う〜ん、久しぶりに「研究」のカテゴリーを書いたなぁ……。(笑)
1日で三時間くらいブログを書けるなら、
学生時代にやっていた研究の話をずらずら書きたいところなんだけどなぁ……。
果たして、「圧縮符号化」や「信号処理」の分野に関係のある人が
どれだけいるのか非常に疑問なのだが。(笑)


さて、「ウェーブレット」を学ぼうとすると
まずは「フーリエ変換」の基礎を知らないと、かなり厳しい。
一応、自分なりに「フーリエ変換」をわかりやすく書いたのが
ここフーリエ変換の基礎①」とここフーリエ変換の基礎②」
にあるので、興味のある人は是非。
(今読み返すと全然わかりにくいわ。スマン!)
上記のシリーズでは厳密な数学的説明じゃなくて
簡単な「概念」を説明してるだけなので、
詳しく勉強したい人は、それなりのテキストを読んでください。


さて、まぁ「フーリエ変換」を一言で書くならば
「元の波形を、ゆっくり変化する波形と激しく変化する波形に分解する」
って事になるかな。
一方、「ウェーブレット」も波形を分解する手法なんだけど、
フーリエ変換」とは違う分解の仕方をするんだよ。
どう違うかっていうと、「ウェーブレット」は
「局所的に変化する波形と大域的に変化する波形」に分解する。
まぁ、この辺は次回から詳しく説明するよ。


この「ウェーブレット」、具体的にどこで何に使われているかというと
新しい画像の圧縮方式「JPEG2000」での中心技術になってたり、
地震波の解析に使われてたり、
音声・画像認識の特徴量として使われていたりと、
(FBIが指紋照合でウェーブレットを使用していたのは、結構有名な話)
最近いよいよ本格的にいろいろなところで使われてきてる感じがする。
「ウェーブレット」の学問自体は、まだ30年も経っていなくて
わりと新しい分野ではあるんだけどね。


という事で、「ウェーブレットとは何か?」〜その②〜からは
実際に、ウェーブレットのコアな技術の詳細を説明していこう。