900iは、いつ“旋風”を巻き起こすのか



参考リンク1
FOMAの調子が思った以上に上がらない。
確かに、現在のDOCOMOの3G携帯電話(W-CDMA)の加入者数は、
今年2月の時点で230万と、1月の段階から30万人増やしている。
2月は、F900iN900iP900iの3モデルが投入された。
一方、AUの方は新機種投入はなし。
「さすがに、今月はAUの3G携帯電話(cdma2000x)の純増数1位は無理かな?」
と思っていたが、蓋を開けてみれば、
2月のAUの3G携帯電話の純増数は50万。
3G携帯では、今月もAUの圧勝である。(参考リンク2)


なぜ、これほどまでにDOCOMOは、3Gで苦戦しているのだろうか?
上記の参考リンク1では、

 実際、900iも新機能を見れば、それが従来のiモードFOMA
実現していたもののアップグレードと洗練に過ぎず、
新たな利用シーンや世界観の提案がほとんどないのに気づく。
着うたからパケット料金定額制まで、
最近の新たな提案は、そのほとんどがau発である。

と書かれている。
なるほど、確かにそうなんだよね。
最近のAUは、確かにユーザに様々な挑戦を打ち出してるよね。
上記の着うた・着ムービー、パケ代定額、FMラジオ搭載、
EZチャンネルGPS、EZナビゲーション、
これから始まるフルコーラス音楽配信やモバイル衛星放送……。
まぁ、こりゃAUが最近売れるわけだ。
だって、響きがいいもん!(笑)


ただ俺は、声を強くして言いたい!
「間違いなくAUは、今後苦しい戦いを強いられ
 そして再びDOCOMOの勢いが増して来る!」
というのも、いくつか確信的な理由があるんだよね。
まず、AUがこれから苦しくなる理由を説明しよう。
上記のAUのサービスで何か気づくことは無いだろうか?
……
そう、そのほとんどがパケット通信サービスなんだよ。
AUDOCOMOの今後の方向性は、「サービスの将来像」という点で
大きく異なっているんだな。
一言で書くと、AUは「いかにパケット通信させるか?」というところに
主眼が置かれている。
一方のDOCOMOは、これから始まるFeliCa、キャラ電、指紋認証、赤外線通信、
EXCEL・WORDファイルの表示、Flashアニメーション、アプリ……。
賢明な人は、すでに気づいただろうか?
DOCOMOは、AUと違って
パケット通信を利用したサービスが極端に少ない」ということを。


もうちょっと突っ込んだ書き方をすると
AUは、「携帯電話で、どれだけたくさんのパケット通信をさせるか」
DOCOMOは、「携帯電話でいかに新しいサービス(需要)を生み出せるか」
という両者で別々の経営ポリシーがあるらしいんだ。
DOCOMOは、「携帯電話は、現代人にとって常に持ち歩く必需品だ。」
ということをよくわかっていて、
携帯電話の常備性をフルに生かせるようなFeliCaを始める。
このFeliCa、俺はDOCOMOにとってかなりのキラーサービスになると見てる。
携帯で買い物ができたり、電車やバスの定期になったり
コンサートチケットになったり……。
つまり「携帯電話を生活のインフラにしよう。」って意図があるんだろうな。
これって、普及したらすごいことになるんじゃないか?
全国にある自動改札やコンビニのレジなんかをすべてFeliCa対応にしたら
それだけで莫大な利益が、DOCOMOに転がり込んでくるわけじゃん!
さすがに、そんな1年や2年じゃ普及はしないと思うだろうが
こうやって目先の利益だけじゃなく
携帯電話の可能性を探し続けるDOCOMOは、非常に共感できる。


一方、AUはどうだ?パケ代定額を始めてしまったので、
おそらくAUはコンテンツの情報料に頼るしか道はなくなるはずだ。
仮にフルコーラス音楽配信や番組配信をして、その情報料をとるにしても
一人が一ヶ月にダウンロードする曲数や番組数なんて限られるでしょ?
そのくせユーザは使い放題をいいことに、ばかすかパケット使って
通信帯域を占領するわけで……。
俺としては、AUのパケ代定額はいろんな意味で
そのうち自分の首を絞めることになりかねないと思っているのだが……。