数学難問「ポアンカレ予想」の証明理論は正当と③



参考リンク(元ネタ)
↑元のCNN記事がリンク切れみたいなので、他のブログを参照。
参考リンク(①)
参考リンク(②)


さて、①で「同相」とは「1対1の関係があること」。
②で「x次元球面」について説明した。
本当は、今回の③で「ポアンカレ予想」の
本質を説明するつもりだったんだけど、
もう一つ説明しなければわからない言葉
「単連結な閉多様体」を忘れてた。
今日は、この「単連結な閉多様体」を説明しよう。


とりあえず、立方体を思い浮かべて欲しい。
この立方体のある部分の一箇所をスパッと切ってしまう事を考える。
そうすると、この立方体ってどの方向から切っても
2つに分断されてしまうよね。(上の図を参照)
一方、トーラス(ドーナツ状の物体)の場合、
上図のように一箇所を切断したとしても、
物体そのものを2つに分断することはできないよね。
(トーラスも縦の方向に切れば、分断させることはできるけど。)
「単連結」であるっていう事は、
「どの方向から一箇所切ってもその物体は分断される。」って事なんだ。


そんで、「多様体」っていうのは
ある図形を局所的に見た場合、
ユークリッド空間と同相であるとみなせる物をいうんだ。
ユークリッド空間を思いっきり簡単に書くと、
俺らの理解してる「距離」を定義できる空間って事。
数学の世界では、「距離」すら定義できない図形もたくさんあるんだけど
まぁ、俺らの想像する図形ってのは、
大抵多様体の範疇に入っていると思って差し支えないだろう。
上記の立方体やトーラス等々……。
(中には、フラクタルみたいに多様体でない図形もあるが……)


「閉多様体」は、図形の内部領域と外部領域が
はっきりわかれる多様体のことを言う。
上記の立方体とかトーラスが、まさにそうだよね。


さぁ、これでポアンカレ予想を理解する上で必要なキーワード

  • 同相
  • x次元球面
  • 単連結な閉多様体

のすべてが揃ったぞ!
そんじゃ、次回はいよいよポアンカレ予想の本質に迫ろう!