100年ぶりに変わるか? 「キログラム」の定義



参考リンク
僕らは、普段の生活の中で「キログラム」を普通に使っているし
誰も「キログラム」に疑いを持つ人はいないだろうけども、
「そもそも1キログラムって、どれくらいの重さなの?」って聞かれても
「フランスの国際度量衡局に保管してある金属塊の重さだよ。」
としか答えられないよな。(笑)


しかし、この金属塊の重さだって
「埃の被っている量」とか「金属塊の酸化の度合い」とか
保管環境によるいろいろな要因のせいで、
「キログラム」を定義した時代と今では重さが違ってるだろうな。
いや、もちろん日常生活に困らない程度の微々たる重さの違いだろうけど
やはり時代によって「キログラム」の重さが変わるのは
非常に違和感があるし、
できればこういう「単位」を決める時って、
計測誤差等のいろいろな誤差要因が出るので
実際に観測した(はかった)値を使うのではなくて、
物理的にカウント可能な尺度で定義した方が安全と言えば安全だよね。
例えば、

1kg = 標準状態(0℃,1atm)でヘリウム原子1.50455621346\times10^{23}個分の重さ

とかね。
ただそのように定義しても、
「原子数を今の科学技術でどこまで精確に測定できるか」
という問題は、やっぱりでてくるんだけどな。


まぁ、別にこれは「重さ(質量):kg」に限った話じゃなく
「長さ:m」、「温度:ケルビン」、「時間:秒」、「電流:アンペア」、
「物質量:mol」、「光度:カンデラ」の基本的な単位について
すべてに当てはまることなんだけどね*1
いずれにしても、何事も「精確に物理量を定義する」ってのは
なかなか難しいんだろうなぁ……。


そもそも物理量の定義がこれだけ難しいんだから、
こういうような心理尺度上での様々な「単位」なんて
もっとずっと難しいんだろうなぁ……*2



*1:ちなみに国際単位系(SI)では前述の合計7つが基本単位として構成されている。この7つの基本単位で(今の時点で解明されている)世の中の物理現象がすべて説明できるという事実は、非常に興味深い。

*2:もちろん上記のサイトはネタなのであしからず(笑)